拝啓…

10年前の自分、29歳の堀川謙一へ。


貴方は6月に初めてのタイトルマッチを控えていました。

デビュー10年目を迎えていた貴方は「最初で最後、負けたら引退。」そんな覚悟でやってました。


彼女にフラレたばっかで息巻いてたよな。

でもね、負けちゃうよ。(笑)


そんな事言うと、貴方は鋭い目をして「絶対負けない。負けたら辞める。」って言うと思う。


でも、辞めない。


その覚悟はウソじゃないと思うけど、貴方はその後も何回も負ける。けど、全然辞めない。(笑)


一年後には東洋タイトルのチャンスが来る。ラストチャンスだ。

そのラストチャンスで人生初のKO負け。


痛烈に負ける。人も離れて本当にうちのめされるよ。


デビューは2000年。

当時のボクシングの常識っていえば30歳まで。

ちょうどデビュー後、丸10年の30歳。


普通に考えて、引き際。


だけど、そこからが始まりです。


その後、フィリピン、メキシコ、タイ。海外で試合をするなんて思ってもみなかった。


根性なしの貴方が挑戦した。


負けるけど、道は開かれる。


29歳の貴方に「10年後もやってるよ。」って言ったら絶望すると思う。


いや、そんな戯言信じないか。(笑)


言っといてやる。


女にはモテないよ。(笑)


でも、2年?3年後?には彼女はできるよ。

10歳上のバツイチ子持ちの彼女だ。


信じられないだろ?(笑)


でも、こないだフラレた彼女より良い女だから安心しろ。


その後も全然モテない。


でも39歳の今は11コ下の彼女がいて、結婚したいと思ってるよ。

なかなか相手が首を縦に振ってくれないけどな。


29歳の貴方も色々あったと思ってるみたいだけど、たかが知れてる。

これからも色々あるよ。

ちなみに37歳の定年を迎えてから移籍するからね。(笑)


びっくりするよな?信じられないだろ?(笑)


29歳の貴方は少し疲弊していると思います。


でも言っといてやる。


お前はあと10年以上ボクサーとして頑張り続ける。


ホントやんなっちゃうよな。(笑)


今、平成最後の日に、


六畳一間の部屋でラジオを聞いている。


なかなかラジオもいいぞ。(笑)


貴方にとっては戯言に聞こえる僕の人生。


信じられない事ばっかりだけど、

そう悪くもないよ。

まぁ、頑張れよ。
                    敬具


あでぃおす。